2023年10月31日

  • 在学生

生命健康科学部 スポーツ保健医療学科 3年 村上巧磨さん

村上さんメイン

自慢の体力を生かして、救急救命士になる夢と、ロードレース世界大会PBP完走を目指す

プロフィール

村上 巧磨(ムラカミ タクマ)さん。生命健康科学部 スポーツ保健医療学科 3年。愛知県立豊田高校出身。4年に1度フランスで開催されるロードレース「パリ~ブレスト~パリ・ランドヌール(PBP)」に今年8月、初出場。パリ郊外をスタートし、ブルターニュ半島の先端の街ブレストまで片道600km、往復1200kmのコースの完走を目指した。

趣味は温泉巡り、ライブ鑑賞。推しのバンドを見るため、夜行バスや鈍行列車を利用して西へ東へ遠征し、現地でファン仲間とライブを楽しんでいる。

中部大学を選んだ理由

村上さんお話中

「幼い頃から体が丈夫なため、小学校から高校まで皆勤でした。また、高校までずっと野球を続けていました。高校2年生の冬に進路を考え、救急救命士は体力を生かすことができ、なおかつやりがいのある仕事だと思い、志すことを決めました。救急救命士養成のためのカリキュラムがあり、救急救命士の資格を取得することができる大学として中部大学を知り、授業の様子を大学案内などで見て、自分もここで学んでみたいと思いました。他にも、サイクリングが趣味だったこともあり、サイクリング部があるところも決め手でした」

学科での勉強内容

村上さん学科での勉強内容

「スポーツ保健医療学科では医療、スポーツに関する学問などを幅広く学んでいます。2年次までは『人体の構造と機能』など医学の基礎を中心に学びます。救急救命士志望の学生は3年次から救急救命士を目指すためのカリキュラムを受講しますが、これを受講するには1、2年次に開講される救命コースの必修単位を取得する必要があります。例えば『生体計測論・実技』の授業ではバイタルサイン(脈や呼吸など)について学びます。これらの必修科目の試験をクリアすることで、救急救命士養成のためのカリキュラムを受講できます。3年次の秋頃からは病院実習や救急車同乗実習が始まり、現場での経験を積んでいきます。

医療全般の基礎知識を身に付ける必要があるため、3年次の『放射線医学総論』の授業では医療における放射線の現状を広く学びます。高校時代は理系が苦手で文系を選択をしていたこともあり苦戦しましたが、救急救命士を目指すには必修の科目だったため、一生懸命勉強しました。一刻を争う救急医療の現場で、救急救命士が適切な判断をするためには、技術だけではなく幅広い知識も必要なことが分かりました」

ロードレース 第20回パリ~ブレスト~パリ・ランドヌール(PBP)に出場

「サイクリングに夢中になったのは、中学2年生のときに友人に誘われ、岐阜県の温泉宿まで行ったことがきっかけです。知らない土地を自転車で走る爽快感からのめり込んでいきました。PBPという大会は自転車関連の雑誌を見て知りました。出場したいと思い始めたのは大学1年生の頃で、2022年には優先エントリー権を得るために国内の200・300・400・1000kmのブルベ(認定)を完走し、無事、優先エントリー権を取得することができました。

本番を迎えた今年8月、同じサイクリング部の千本寛己さん(都市建設工学科3年)と共に、PBPに出場する日本人向けのツアーに参加しました。PBPは約5日間、90時間かけて完走を目指します。序盤こそ調子が良かったものの、計画よりチェックポイントで休憩や仮眠に時間を使ってしまったことや、昼夜の寒暖差による体調不良により、折り返し地点のブレストに着いた時点で予定より2時間遅れになってしまいました。膝のコンディションもかなり悪化してしまい、最後は752キロ地点でリタイアを決断しました。千本さんはタイムオーバーではありますが、無事完走することができました」

村上さん
村上さん(折り返し地点のブレストのプルガステル橋で)

大会を終えて

村上さんロードレース風景

土地勘の全くないところで、決められたコースをスマホのマップだけを頼りに走ることは想像以上に難しかったです。今回の大会を通じて、日本の環境がいかに恵まれているかを実感しました。外で喉が渇いても少し歩けば自動販売機がある、小腹が空いたら少し探せばコンビニがある、トイレには紙が常備されていて温水洗浄便座も備わっているなど、日本では当たり前のことが、海外ではそうではないことに気付かされました。

慣れないフランスの硬水の影響でお腹を壊してしまったときは、現地の民家でトイレを貸してもらい、いたわりの言葉をかけてもらえたことがうれしかったです。体調が崩れ、心細さもあったのですが、このときは心が温まりました。

4年後はPBP完走を目指したい

村上さんプロフィール

「今後の目標として、まずは公務員試験に合格し、地元の豊田市消防本部に就職を決め、その後、救急救命士の国家資格を取得したいと考えています。今回、日本から遠く離れたフランスへ渡り、PBPに出場できたことは大きな自信につながりました。度重なるアクシデントを臨機応変に乗り越えたPBPでの経験を生かして、救急救命士としてさまざまな現場で活躍したいです。また、卒業後も社会人として働きながらトレーニングを続け、4年後のPBP完走を目指します!」

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