ダンスで世界大会へ、周りの支えで乗り越えられた壁
プロフィール
藤代 拓斗(フジシロ タクト)さん。理工学部 AIロボティクス学科 1年。名古屋市立工業高等学校出身。高校生の時からダンスを習い始め、2024年には世界最高峰のダンスコンテストに出場するまでに。また、テーマパークなどで楽しい空間を演出するロボットに興味があり、大学ではAIロボティクス学科で知識や技術を学ぶ。
趣味は古着屋巡り、ファッション、音楽、映画、漫画など。スニーカーやダンスシューズを集めるのが好きで、いつでも踊れるように常にダンスシューズを持ち歩いている。ダンスレッスンの合間に大須(名古屋市)の古着屋に寄るのが至福のひととき。
中部大学を選んだ理由
「小学校低学年の頃、テーマパークで初めて見た恐竜ロボットのあまりの迫力に泣いてしまったことが今でも心に残っています。その経験もあり、まるで映画の世界から飛び出したかのように本物に近いロボットを創り出し、人々に感動を届ける仕事に憧れを持つようになりました。高校生になり進路選択を考えたとき、父が電気関係の仕事をしていたこともあり、電気電子関連の学科に進む道も考えましたが、やはり自分の興味がある『ロボット』に関係する学科がある大学に進学したいと思い、中部大学の理工学部 AIロボティクス学科を志望しました」
学科での勉強内容
「AI分野の基礎になる数理学や、ロボットの製作や実装に必要なプログラミングなど、理学と工学などの基礎知識を習得しています。また、図面(CAD)を作成したり読み解くスキルも身につけていきます。秋学期からはグループワークで『自律走行するロボットカー』の製作を始めました。複数のセンサからの情報で周囲を認識する2輪駆動のロボットで、メンバーと相談して本体の構造やセンサの配置を決め、3次元CADで骨格を設計し、アルミ板を加工してフレームを製作します。また、マイコンでのセンサ情報処理、モータ制御、自律走行のプログラミングも学びます。より実践的な授業が始まり、わくわくしているところです。
印象に残っている科目は、高丸尚教教授(AIロボティクス学科)の『初等力学』です。この授業では人型ロボットの重心について学びました。高丸先生は毎回、授業のはじめに海外のさまざまなロボットを動画で紹介してくださるので、興味が湧いて授業に取り組むことができました。中でもアメリカのディズニーランドで開催されているスパイダーマンのショーに登場する人型ロボットがとても興味深く、ダンスの世界大会でアメリカを訪れた際に実物を見て、大変感動しました」
世界最高峰のダンスコンテストに出場
「高校生の時にYouTubeで見たマイケル・ジャクソンに憧れ、ダンスを習い始めました。最初は友達に披露できる趣味の一つくらいの気持ちで始めましたが、観客の前で踊る経験を重ねていくうちに、趣味の域を越えて、もっと上を目指して大会などに挑戦したいと思うようになりました。そこで、ストリートダンスの日本一を争う大会『Legend Tokyo』に出場するダンスチームのオーディションを受け、メンバーになることができました。『Legend Tokyo』(2023年9月開催)ではグローバル賞をいただき、世界最高峰のダンスコンテストといわれる『WOD(WORLD OF DANCE)』の日本予選『WOD JAPAN』(2024年3月開催)に出場し、見事優勝することができました。その結果、アメリカでの決勝戦『WOD(champion ship)』(2024年8月開催)に世界50都市から勝ち抜いてきた約100組の中で日本代表として出場、最終的に『Team Division 2ND PLACE』、『World Final 5TH PLACE』という成績を収めることができました。
大学入学前の時点で世界大会に出場することが決まっており、入学して右も左も分からない中で学業とダンスの練習を両立することはとても大変でした。そんな時に先生方や教務支援課の方々が親身になって学業について相談に乗ってくださいました。また、家族はもちろん、大学に入学してからできた友達も、体調や勉強のことを気にかけて心配してくれるなど、周りの皆に支えてもらいました。そのおかげで無事に壁を乗り越えることができ、本当に感謝しています」
ダンスを通じて大学内でも輪を広げたい
「11月2日に第61回中部大学祭の野外特設ステージで、『TAKUTO』としてダンスパフォーマンスを披露する予定でしたが、悪天候のため出演できませんでした。後日、学内で大学祭で予定していたダンスを踊ってみたので、ぜひご覧ください。来年こそは大学祭のステージで踊りたいです!ダンスを通じて大学内でも友達を増やすことができれば嬉しいです」
学業とダンスを両立していきたい
「今後も学業と大好きなダンスを両立させて頑張りたいです。世界大会の練習に励んでいた時期は本当に忙しくて辛かったですが、好きなことを思う存分できる学生時代の今を大切に、何事も楽しみたいです。将来は大学で学んだ知識や技術を生かし、ロボットを製造する企業に就きたいと考えていますが、エンターテインメント業界にも興味があるので、チャンスがあれば果敢に挑戦していきたいです」