都市の未来をかたちづくる土木技術者とその指導者を目指して
プロフィール
長谷川 琥南(ハセガワ コナン)さん。工学部都市建設工学科3年。愛知県立愛知総合工科高等学校出身。幼い頃から手先が器用で、ものづくりが好きだったことから大工を志し、高校では土木と建築を学ぶ建設科に進学。高校時代には、ものづくりコンテストで東海大会まで進出した。
趣味は歌うこと。入浴中にJ-POPやアニソンなど、ジャンルを問わず幅広く歌うことが日課。また、学業では学科成績トップを維持し、外部奨学金において採用されるなど、優秀な成績を収めている。
中部大学を選んだ理由

「もともと大工に興味があり、建築分野のある大学を探していたのですが、高校で測量を学ぶうちに土木系の分野にも興味を持つようになりました。特に『高校生ものづくりコンテスト』の測量部門に参加したことがきっかけで、測量の楽しさに気付きました。測量機器の据え付けが人よりも早くできたことや、測量作業そのものが楽しくて、土木への興味が深まりました。
中部大学を選んだ理由は二つあります。一つ目は、都市計画の先生が所属していたことです。高校時代に都市計画や防災・減災について興味を持ち、この分野について深く学びたいと考えました。二つ目は、工業高校の教員免許状が取得できることです。高校時代に友人に勉強を教える機会が多く、また生徒会活動を通じて出会った先輩に教員を目指す人がいて、教員という仕事に興味を持ちました。一般科目よりも専門分野の科目を教える方が面白いと感じたため、工業高校の教員を目指すようになりました」
学科での勉強内容

「都市建設工学科では、主に土木工学を学んでいます。土木分野の力学には大きく分けて、土、水、構造の3分野があり、『土木の三力(さんりき)』と呼んでいます。
土質力学については、余川弘至准教授(都市建設工学科)の授業で土の特性、例えば液状化や地盤沈下(圧密)、土の中を流れる水の影響などを学んでいます。
水理学については、川に流れる水の流量計算や、2年生の秋学期には水道に関する知識を学びました。今後は河川や海岸での波や潮汐現象(海面の水位が約半日の周期でゆっくりと昇降を繰り返す現象)についても学ぶ予定です。
構造力学では、建物にどれだけの力がかかっているのかを計算します。これは高校でも学んでいたので、計算自体はそれほど苦ではありませんでした。
さらに、計画や材料の分野についても学んでいます。計画は、都市計画区域や市街化区域などを踏まえ、まちの中でどの場所にどのような建物を建てるかを計画する分野です。材料では、建設に用いられるコンクリートや鉄筋を対象に、所定の強度を得るための配合などを学びます。
この他にも環境に関する科目があり、四大公害などの環境問題も学んでいます。土木は扱う分野が幅広く、難しさもありますが、その分、学ぶ楽しさを日々感じています」
学科の専門科目以外で印象に残っている科目

「学科の専門科目以外で一番印象に残っているのは、澤田裕之准教授(教職課程センター)の『学校教育社会論』です。1年生で初めて受けた教職科目だったのですが、科目の内容というよりも、講義の仕方が他の科目とは全く違っていて印象的でした。
本当に教員の目線に立った授業で、学期の序盤の方に学んだ内容を途中の講義や終盤で再度取り上げ、理解を深める進み方です。点と点が繋(つな)がる瞬間が多く、そういった授業の仕方を実際に見せることで、教え方そのものを学べる科目だったと思います。初めて受けた時は『めちゃくちゃ面白い先生だな』と思いました」
都市建設グループ(TKG)での活動


「1年次に、余川先生が立ち上げた学科サークル『都市建設グループ(TKG)』に参加しました。卵かけご飯ではありません(笑)。余川先生の奥様が考えたロゴで、印象に残りやすいようにと名付けられました。
興味を持ったきっかけは、測量の講義で、『建設技術フェア2025in中部』内で開催されるコンペティション『夢をつくるプロジェクト』(賞金30万円)への募集について説明があったことです。学科のために何かできればと思い参加したのですが、結果的にコンペに挑戦することになりました。
私は3人グループで、『ダストドロッパー』という装置に関する提案書類を出しました。『ダストドロッパー』は建設現場の砂埃を音響凝集技術によって落とすという装置です。余川先生にお願いして見学に行った建設現場で課題となっていることは砂埃だと知り、この装置が使えないかと考えました。この提案に最優秀賞には届かなかったものの、優秀賞を受賞し、賞金15万円を獲得しました。
学科サークルTKGの部長を2025年度務めましたが、以後は後輩に託し、私は総監督のような立場でサポートしていく予定です」
将来の夢のために挑戦を続ける

「私は大学院への進学を考えています。そのため、これまであまり手をつけてこなかった英語力の向上を目指しています。余川先生は国際会議で発表できるようにとおっしゃっているので、論文を読んだり発表したりするためにも英語力が必要です。まずは単語を覚えるところから始めようと、単語帳を読み込み始めています。
また、技術士第一次試験にも挑戦したいと考えています。都市建設工学科を卒業すれば認定資格としてもらえるのですが、自分で挑戦して取得した方が価値があると思って、勉強しています。
教職課程も履修しているので、将来的には工業高校の教員になりたいと考えています。自分が高校生の時に感じた工業の魅力を、生徒たちに伝えられるような授業をしたいです。工業高校に入ってきた生徒たちに、より一層工学に興味を持ってもらえるような教員になれればと思っています。
私は、基本的に何でもやってみるタイプなので、いろいろなことに挑戦したいと思っています。大学院での研究も、教員免許の取得も、資格試験への挑戦も、すべて自分の可能性を広げるために頑張っていきたいです」
