講座概要
人手不足の深刻化や品質要求の高度化を背景に、これまで自動化が難しかった複雑な作業をロボットで解決したいというニーズが高まっています。本講座では、その実現に欠かせない「見て・ 認識し ・掴む」インテリジェントロボット技術の基礎を、講義と実践演習の両面から体系的に学びます。
各チーム(2~3名)に1台の協働型ロボットを割り当て、 シミュレ ータと実機を併用した濃密な実践環境を用意。実機には、UniversalRobots社製の協働型ロボット(UR)を使用し、現場で即戦力となる開発スキルを体得できます。さらに、本講座では三菱やデンソーなど多様なメーカーのロボットでも対応が進み、世界的に広く利用されているROS(Robot Operating System)という共通環境についても学べるのも大きな魅力です。Alや画像処理を活用し、平面上に置かれた不定形な物体をピッキングする技術を学ぶことで、自動化の第一歩となる基礎技術を確実に習得します。また、ティーチングペンダントによる基本操作から段階的に学べるため、ロボット未導入の企業様にも安心のカリキュラムです。
講師は中部大学 Alロボティクス学科・宇宙航空学科の教員が担当し、実習では大学院生がアシスタントとしてサポートします。
開講日時
2026年4月16日から7月23日まで 毎週木曜日に15週開講 15時~18時(1回3時間)
会場
中部大学 16号館7階 167A室
テーマと概要
| 日程 | テーマ | 概要 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 4月16日(木曜日) | 協働型アームロボット(UR)利用環境の設定 | ロボット開発の共通基盤となるOS(Ubuntu)やROS2(MoveIt!2、Gazebo等)の概要を解説します。本講座で使用する開発ソフトウェアとカメラドライバーのインストール作業を行います。 |
| 2 | 4月23日(木曜日) | コントロールパネルによるピッキング(1) | コントロールパネル(ティーチングペンダント)を用いて、定位置に配置した同一物体の簡単なピッキングの課題に取り組みます。 |
| 3 | 4月30日(木曜日) | コントロールパネルによるピッキング(2) | コントロールパネル(ティーチングペンダント)を用いて、定位置に配置した不定形物体のピッキングと搬送の課題に取り組みます。 |
| 4 | 5月7日 (木曜日) | 仮想環境におけるURの制御(1) | ROS2上で動作する仮想環境Gazebo の中でURを制御するMoveIt!2のパラメータ設定を学習し、簡単な課題に取り組み、さらに実機で動作を確認します。 |
| 5 | 5月14日(木曜日) | 仮想環境におけるURの制御(2) | 最適な搬送経路を解いて、仮想環境上で搬送動作を実行する課題に取り組み、さらに実機で動作を確認します。 |
| 6 | 5月21日(木曜日) | 定位置に配置された物体のピッキング | ROS2環境下で動作するプログラムにより、定位置に配置された物体のピッキング課題に取り組みます。 |
| 7 | 5月28日(木曜日) | 画像処理(1) | URに取り付けてあるカメラのキャリブレーション方法と撮影された画像データの前処理手法についてプログラミング演習により学びます。 |
| 8 | 6月4日 (木曜日) | 画像処理(2) | ピッキング対象物の位置・形・傾きなどの特徴抽出を行うためのアルゴリズムをプログラミング演習により学びます。 |
| 9 | 6月11日(木曜日) | 不定位置に配置された物体のピッキング | カメラで撮影される不定位置に配置された物体の位置・形・傾きを画像処理アルゴリズムにより求め、自動的にピッキングする課題に取り組みます。 |
| 10 | 6月18日(木曜日) | ニューラルネットワーク(人工神経回路網)の概念と深層学習 | ニューラルネットワークの基本的概念と設計方法を学び、図形認識・重心検出・顔照合等の技術を演習にて習得し、簡単な深層学習の演習にも取り組みます。 |
| 11 | 6月25日(木曜日) | 不定形・不定位置に配置された物体のピッキング(1) | カメラで撮影される不定位置に配置された不定形物体の位置・形・傾きを画像処理アルゴリズムにより求め、自動的にピッキングする課題に取り組みます。 |
| 12 | 7月2日 (木曜日) | 不定形・不定位置に配置された物体のピッキング(2) | カメラで撮影される不定位置に配置された不定形物体の領域を深層学習(Yolo)により検出して、自動的にピッキングする課題に取り組みます。 |
| 13 | 7月9日(木曜日) | プロジェクト課題(1) | 各自の会社で考えておられるアームロボットを用いたプロジェクトに対して、ディスカッションして最適な方法をアドバイスします。その後、プロトタイプの演習に取り組みます。 |
| 14 | 7月16日(木曜日) | プロジェクト課題(2) | プロジェクト課題(1)に続き、プロトタイプの演習に取り組みます。 |
| 15 | 7月23日(木曜日) | プロジェクト課題発表会 | 各チームで取り組んだプロジェクト課題について発表を行い、参加者全員で意見交換するとともに、今後の進め方についてアドバイスします。 |
募集期間
1月頃~2月末日まで 受講を希望される方は下記までお問い合わせください。
お問い合わせ先
CU Synergy Program に関するお問い合わせは、地域連携教育センターへ。
中部大学 地域連携教育センター
487-8501 愛知県春日井市松本町1200
電話: 0568-51-4392(直通)
ファックス: 0568-51-1172
Eメール: chubu-chiiki@fsc.chubu.ac.jp