2023年12月26日

  • 学生の活動

卒業論文を終え、ゼミで忘年会を開きました(特派員:ひかり、ひな 教員:中野智章)

Web特派員

12月21日は国際関係学部の卒業論文締め切り日でした。前日の20日には、各教員の研究室で最後の仕上げをしている学生の姿もちらほら見られたところです。

3年次と4年次に所属するゼミナール(通称:ゼミ)では、2年間を掛けて、自身が取り組みたいテーマを研究し、卒業論文に仕上げていきます。国際関係学部の大きな魅力の一つは、扱うことができるテーマの多様さです。1学年140名ほどの学生に対してゼミは指導教員の数だけ19もあり、他大学に比べて断然少人数で、充実した2年間を過ごすことができます。各指導教員はそれぞれ自身の研究分野や地域などをもっていますが、どのゼミに入ったからといって、これをやってはいけないという制約は基本的にありません。

例えば、今回提出された中野ゼミの卒論テーマを見てみると、日本における木材の安定供給、ディズニー映画に見るポリコレ、USJのハロウィンイベント、アニメーター金子伊功の表現法、高山市の観光政策、猫グッズの現在、邦語文献にみるクレオパトラ像の変遷といった具合に、いったい何?というくらい幅が広いことがわかるかと思います。ちなみに、私(中野)の専門分野は「考古学」で、専門とする地域は「エジプト」です。どう考えても、おかしい?と思いませんか。

【国際】中野ゼミ500
ゼミで訪れた豊田市美術館

でも、実は私の中では一本筋が通っている(つもりな)んです。それは、必ず「テーマに関する資料をしっかり集め、さまざまな視点から分析し、議論することで一つの研究を仕上げる」、そしてそれを「日本だけでなく世界から、すなわち国際的な視点から考える」ということ。これは、まさに考古学の分野で行う研究手法そのものなのです。

今は、それこそネットで検索すればたいていの答はすぐに出て来る(ように思えてしまいます)し、卒業論文を書かずに卒業できる大学も少なくないようですが、一教員(の個人的な意見)としては、卒論を書くと書かないとでは、やはり学生の伸びが間違いなく違う!と毎年実感します。1年生のうちからいろいろな分野や地域の学びができるので、ネットで出て来るようなごくごく当たり前の事柄とは異なる発想が出てくる仕掛けがたくさんあるんです。そしてそれは、決まった答がない実社会へ大学を卒業して出た際に、一生モノの大きな力となってくれます。

【国際】中野ゼミ000003
研究室でのゼミ忘年会

 最後に、21日の締め切り日後には研究室で忘年会と称して鍋パーティーを開きました。今年のゼミの締めくくりです。その際に、どんな思いで入学し、どんな点が楽しいかを尋ねてみたので、この記事を読んで下さっている受験生の皆さんに魅力の一端が伝われば幸いです。また4月に新入生の皆さんをお迎えするのを楽しみにしています。

「国際学科を選んだ理由は、国際情勢や世界の言語などについて学ぶことができたり、海外への研修や留学ができると考えたからです。実際に、受講する講義によりますが、文化や地理など様々な視点から世界について学ぶことができました。また、世界の地域別の講義があるのでその地域について深く学べたり、英語を中心に中国語や韓国語など多くの言語を学ぶことができたのでよかったです。」

「イスラームについて学びたかったため、国際関係学部を選択しました。宗教に強い先生が多かったので入学してよかったです。」

【国際】中野ゼミ0002
夏のゼミ合宿で訪れた東京のモスク

「世界史や政治経済が好きだったので、歴史から経済、語学まで、柔軟性の高い科目群が整備されている本科に魅力を感じた。学芸員課程と教職課程の双方が履修できる。また、幅広い分野の科目群やゼミが充実しており、学びの自由度が高い。少人数教育で教員や学生との距離感が近く持て、教員が就活や講義の相談にも親切に対応してくださった。ハイブリッドプロジェクトなどの科目では、プレゼンや資料収集といった、社会でも役立つ実践的な内容を身につけられた。卒業研究においても研究内容の自由度がとても高かった。」

「国際学科を選んだ理由としては、様々な分野で国際化・多様化が進む現代において、自分で学んだことを基準にして物事を判断できる力が身につくのではないかと思ったから。分野に縛りなく色々な教授から講義を受けることができるので、その後の選択肢や興味の持てる範囲が多い。」

「国際学科を選んだ理由は、シンプルに英語をメインに多言語が学びたかったから。それぞれの分野を極めている教授ばかりなので、興味がない分野の授業でも面白い話を聞ける。知識として色々なことを学べるので、テレビなどでその分野のことを視るのも以前より楽しくなった笑」

「昔から世界情勢のニュースや、世界遺産等の番組を見るのが好きで、様々な国の文化について学んでみたいと考えた(英語の成績が芳しくなかったので、高校の英語の先生には少し心配された。国際=英語という考えの人は多いようです)。想像以上に多様な国や地域について知ることができ、自分の感想や発表を先生方に評価してもらえた(高校は進学校で、テストの成績が全てという環境で過ごしてきたため、自分の考えを評価されたのは衝撃だった)。学芸員や教員、各種英語検定といった資格を取る環境があった(興味を持った事に沢山挑戦できる環境がある)」

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