修了生の声

お知らせ

    修了生の声

    山城 舞さん(博士前期課程2011年度修了)

    大学院時代のこと

    研究テーマは「標的指向性MRI用造影剤の開発」。マグネタイトナノ粒子にポリマーを被覆し、官能基修飾することで特定の細胞への標的指向性を持ったMRI用造影剤を作る試みでした。合成から分析、解析、実際の細胞実験への提供まで、立ち上げから関わったこともあり非常に様々な事を学びました。

    現在の仕事について

    2012年4月に一般財団法人 東海技術センターへ就職し、主に工業製品のVOC評価試験に従事しています。大学院時代とは全く異なる分野ですが、新しい事に取り組む日々はとても充実したものでした。もうすぐ11年目となる今、対応できる業務も増え、新たな挑戦として「におい分析」の勉強をしています。こちらもVOC同様に大学院時代とは異なる分野ですが、学生時代にひとつのテーマに全力で取り組んだ経験のおかげで、ここまで成長できたのかなと思います。受け身ではなく、何事も自ら考えて行動していくクセをつけると、どんな会社でどんな仕事をすることになっても頑張れると思います。「なんでかな?」という些細な疑問を放置せず、自分なりに考えたり、調べたり、詳しい人に聞いてみたりするのもいいかもしれません。中部大学は先生方もフレンドリーで学生との距離が近いため、自分の行動次第で沢山の知識や経験が得られる素晴らしい環境だと思います。学生時代は人生の中で短く、貴重なものです。そこでしか経験できない事が沢山あります。後悔のないよう、有意義に、楽しく過ごしてください。

    味岡 ゆいさん(博士後期課程2011年度修了)

    大学院時代のこと・・・遺伝的多様性を考慮した環境アセスメント

    研究テーマは「遺伝的多様性ノーネットロスに向けた里地里地指標種の生育地環境評価」。ノーネットロスとは、開発などの前後でその地域に現存する環境の質(機能と価値)と量(面積)をプラスマイナスゼロ、即ち、現状維持するという政策のことです。従来の生態系レベルからだけでなく、遺伝的多様性のレベルから生物多様性を評価するための手法の確立を目指しました。対象植物の生育地環境を調査する手法、対象植物の遺伝的多様性を調査する手法のほか、大学機関(中部高等学術研究所)の国際GISセンターによる講座を受講し、GIS(Global Information System)技術の取得など、総合大学ならではの幅広い知識・技術を大学院時代に学びました。

    現在の仕事について・・・持続可能な環境形成を目指す人材の育成を目指して

    現在は、中部大学現代教育学部に在籍し、「地域に現存する自然を生かした環境教育」を研究テーマにしています。環境教育とは自然科学的な分野だけでなく、人文科学や社会科学の立場から横断的・総合的に環境問題について学習する教育のことをいい、教育現場では学校の実態に応じた教育が行われています。「環境教育」というキーワードを得たきっかけは、大学院時代に研究を通して、産(企業)・学(大学)・官(愛知県)の方々や分野を超えた人々との貴重な交流であり、分野の異なった方々の考えに触れることで、多様な知識を深めることができました。文系・理系多岐にわたる知識・技術の詰まった中部大学で、研究を通じた多くの人々と出会い、更なる思いを蓄えていってほしいと思います。

    堀部 貴紀さん(博士後期課程2014年度修了)

    充実した環境で大学院生活を!

    私は2011年に中部大学大学院応用生物学研究科博士後期課程に入学し、2014年に博士(応用生物学)の学位を取得しました。私は大学院博士前期課程まで名古屋大学に所属しており、当時の指導教員の先生が中部大学に移られたことが、私が本校へ入学した大きなきっかけでした。正直始めは研究がこれまでと同様のペースで進められるか、研究の質を維持できるのかといった不安がありました。しかし応用生物学研究科の研究レベルは非常に高く、研究環境も他の国立大学と比較して全く劣るものではありませんでした。さらに研究を進める中でさまざまな研究室の先生方から有益なアドバイスを頂くこともできました。教員間や研究室間の交流が多く、お互いに研究をサポートできるのは本研究科の非常に良いところだと思います。また事務員の方々のサポートがとても丁寧で驚きました。研究や学習の環境は十分に整っており、研究者として結果を残せるか、自分を成長させられるかは本人の努力次第だと思います。

    私は現在、応用生物学部で教員として勤務し、春日井市の特産品である食用サボテンの生産性向上や、食用サボテンによる組換えタンパク質生産技術の確立を目指した研究を行っています。また2016年度には本校の支援のもと、農学分野の研究で世界的に有名なカリフォルニア大学デービス校(UC Davis)に客員研究員として1年間勤務し、最先端の技術や知識を学ぶことができました。あなたの夢や希望を、この応用生物学部で実現させてください。皆さんに会えるのを楽しみにしています。

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