アフリカ中西部から東部にかけて生息する大型インコの一種であるヨウムは、ペットとしての人気が高く、密猟と密輸により、絶滅が危惧されています。自然生息地の東端に位置するウガンダでは、他国のような絶滅状態ではないものの、近年減少傾向にあります。2016年にワシントン条約でヨウム野生個体の商取引が禁止されましたが、密輸が摘発された後の保護や増殖のための施設を整備すること、並びに密猟者を保全者に変えていくことが、喫緊の課題となっています。
中部大学は2022年3月9日、ヨウムを保護する目的で、独立行政法人国際協力機構(JICA)と正式に「ウガンダ国絶滅危惧種ヨウム保全の地域連携モデルケース構築支援(草の根パートナー型)」の業務委託契約を締結し、同年4月末に中部大学の牛田一成教授を含む日本のプロジェクトメンバー3人がウガンダ共和国中南部のエンテベ市を訪問し、現地の関係者と協議をしながらプロジェクトを始動させました。
中部大学は、一般財団法人自然環境研究センター、北海道大学、岐阜大学などと共同し、現地のウガンダ野生生物センター(UWEC)、マケレレ大学、ウガンダ野生生物庁の協力を得て、2021年度より4年間の予定でプロジェクトを実行します。