閉鎖系温室

お知らせ

    「『閉鎖系』温室」ってなに?

    中部大学応用生物学部には、「閉鎖系温室」という設備があります。温室というと、普通はガラス張りの建物やビニールハウスを思い浮かべるでしょう。閉鎖系温室もガラス張りではあるのですが、それだけではありません。一般的な温室と大きく違うのは、窓が全く開かず空調で温度制御をしていることです。そのために「『閉鎖系』温室」という名がついているのです。また実験操作や観察等の作業が可能な部屋(前室)があり、その奥に温室があることで、全ての操作をこの中で行うことができるところです。ここでは、研究のための遺伝子組み換え植物を育てています。シロイヌナズナなどの植物に、研究対象のさまざまな遺伝子を組み込んだものです。遺伝子組み換え植物の花粉が飛散して自然の生態系に影響を及ぼさないようにできています。

    中部大学応用生物学部には、現代のバイオテクノロジー・バイオサイエンス研究に欠かすことのできない遺伝子組み換え植物の実験設備が、完全に整えられているわけです。

    温室の中はどうなっているの?

    温室は、応用生物学部30号館の隣の19号館北館の屋上にあり、30号館から渡り廊下を通って入ります。温室ですから、日当たりのよいところにあるのは当然ですね。入るとまず前室があります。土の調製、成長した植物の種とりなどはここでできます。観察用の顕微鏡とカメラも揃っています。また、温室内の温度制御設備もここにあります。温室は3室に分かれていて、それぞれ独立して温度制御が可能です。そのため、生育温度条件を変えて育てることや、異なる種の植物それぞれに適した条件をつくり出すことができ、より幅広い研究を可能としています。それぞれの部屋にステンレス製のシェルフ(棚)が置いてありますので、非常に多数の植物を同時に育てることが可能です。基礎研究から新発見につながりそうなものまで、たくさんの植物がすくすくと育っています。

    数年後には、あなたがここで植物を育て、そして新しい遺伝子の働きを発見する番かもしれません。そのための場所と設備があなたを待っています。

    閉鎖系温室