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応用化学科

化学を環境に生かす視点で問題解決能力の高い化学技術者・研究者を育成

多くの実験を経験し、最先端の化学に触れながら、環境化学、物理化学、無機化学、有機化学、化学工学の基礎から専門に至る深い知識を修得し、機能物質、複合材料、エネルギー、環境、化学計測などの幅広い分野に精通した化学技術者・研究者を育成します。

お知らせ

    01学科の概要

    卒業までに何が得られるの?
    [学びのポイント]

    学びのポイント1

    POINT 1

    化学の専門知識・技能を身につけ新たな発想を生み出せる化学技術者・研究者を目指す。

    学びのポイント2

    POINT 2

    持続発展可能な社会の実現に向け新たな課題を見いだすため、化学技術者に必要とされる思考力・判断力・表現力を養う。

    学びのポイント3

    POINT 3

    化学技術に関する情報を解釈し、意欲、責任感、倫理観を持って主体的に多様な人々と協働し、学び続ける態度を身につける。

    就職・キャリアデータ

    取得が期待される資格

    • 高等学校教諭一種免許状(理科)
    • 高等学校教諭一種免許状(工業)
    • 技術士補(スペシャリストコース修了生は申請により取得可)
    • 毒物劇物取扱責任者
    • 作業環境測定士(1年以上)
    • 甲種危険物取扱者
    • 公害防止管理者
    • 環境計量士
    • 特定化学物質作業主任者 など

    ●は所定の単位を修得後に資格の取得が可能なもの。
    〇は受験(受検)資格の取得が可能なもの。( )は実務経験年数。

    想定される主な進路

    就職率 100%(就職者数 / 就職希望者数)

    企業
    • アピ
    • イノアックコーポレーション
    • イビデンエンジニアリング
    • エステートケミカル
    • 奥野製薬工業
    • キオクシアエンジニアリング
    • コベルコ科研
    • 三甲
    • 三和化学研究所
    • 敷島製パン
    • スタンレー電気
    • 住友理工
    • 大陽日酸
    • 大和化成工業
    • 中部電力ミライズ
    • 東亞合成
    • 東芝テック
    • 東洋アルミニウム
    • トーエネック
    • トクヤマ
    • 豊田鉄工
    • ノーリツ
    • パイロットコーポレーション
    • 東山フイルム
    • メイテック
    • メニコン
    • 和信化学工業
    官公庁
    • 愛知県高等学校教員
    • 名古屋市職員
    • 大野町役場
    進学
    • 中部大学大学院
    • 京都工芸繊維大学大学院
    • 東京工業大学大学院 ほか
    就職率グラフ

    STUDENT’S VOICE

    学生の声

    工学部 応用化学科

    未知の可能性を秘めた有機化合物を求め、コツコツと実験を重ねる日々。

    1年次から「有機化学」「無機化学」「物理化学」「環境化学工学」の4分野を広く履修し、実験を重ねながら学べたので、有機化学への関心に気づき最適な研究室を選べました。卒業研究では、新しい特性を持った化合物の合成に取り組んでいます。化合物を合成後、混合物が多い状態から純粋な状態に単離させることが重要で困難なため、研究者の手本である先生や先輩のサポートを受けながら、反応条件や試薬を少しずつ変えて試しています。試行錯誤するからこそ、きれいな結晶ができたり、次の工程に研究を進められたりするとうれしく、さらに研究に没頭するため大学院への進学を決めました。いつか学会で発表できる成果を出し、新しい効果を持つ医薬品などにつながるといいなと期待を抱き研究を続けていきます。

    TEACHER’S VOICE

    先生の声

    守谷 せいら 講師 SeiraMoriya

    物質や現象への好奇心をもとに幅広い「化学」の知識や技術を身につける。

    守谷 せいら 講師 MORIYA Seira

    「物質や現象のメカニズムが知りたい」「新しい何かをつくってみたい」という学生におすすめの学科です。「高分子化学」の授業では、プラスチックやゴムなど身の回りの高分子化合物を学び、今後果たしうる機能についても考えていきます。ここで培った幅広い「化学」に関する知識や技術は、持続可能な社会の開発にも活用できるはずです。

    02科目・カリキュラム

    • 紹介しているカリキュラムは、2024年度の内容です。
    • 全学共通教育科目・工学部共通教育科目は除きます。

    「スタートアップセミナー」を開講し、化学の魅力や面白さ、興味を引き出します。実験と講義による基礎科目の授業で応用化学の基礎となる知識・技術を身につけます。

    学科専門教育科目

    応用化学基礎

    基礎分析化学

    基礎無機化学

    基礎有機化学

    無機化学
    有機化学
    物性化学
    環境化学工学

    環境化学概論

    応用化学実験

    応用化学分析実験

    応用化学一般
    その他

    無機・有機・物理・分析の各分野で徹底した基礎教育を行います。少人数で基礎から専門までの実験を行うことで、自ら考えて調べる創成的な要素も取り入れています。

    学科専門教育科目

    応用化学基礎

    基礎物理化学

    基礎化学工学

    無機化学

    無機化学A

    無機化学B

    無機化学演習

    有機化学

    理論有機化学

    有機化学A

    物性化学

    物理化学A

    環境化学工学

    分析化学

    化学工学A

    応用化学実験

    無機化学実験A

    無機化学実験B

    有機化学実験A

    有機化学実験B

    物理化学実験A

    物理化学実験B

    応用化学一般

    生物概論

    地学概論

    その他

    春学期には「エンジニアコース」と「スペシャリストコース(JABEE準拠コース)」に分かれ、これまで学んだ基礎知識・技術を生かして応用化学を深く学びます。

    学科専門教育科目

    応用化学基礎
    無機化学

    無機プロセス化学

    無機材料化学

    有機化学

    有機化学B

    有機化学C

    有機化学演習

    生物有機化学

    物性化学

    物理化学B

    物理化学演習

    物性化学

    環境化学工学

    機器分析化学A

    機器分析化学B

    化学工学B

    環境化学工学

    化学工学演習

    応用化学実験

    化学工学実験

    有機合成化学実験

    材料化学実験

    応用化学創成実験

    創成実習

    応用化学一般

    応用化学セミナー

    化学英語セミナーA

    化学英語セミナーB

    総合工学概論

    その他

    基盤科学・生体機能、先端材料、環境調和の3分野からテーマを決め、それぞれの研究室で卒業研究に取り組みながら実践的な知識・技術を身につけます。

    学科専門教育科目

    応用化学基礎
    無機化学
    有機化学

    有機材料化学

    物性化学

    先端マテリアル工学

    高分子化学

    環境化学工学
    応用化学実験
    応用化学一般

    バイオテクノロジー

    その他

    卒業研究

    学ぶ科目の例

    応用化学創成実験

    応用化学創成実験

    3年次秋学期に配属が決定した各研究室で、卒業研究の前段階として専門性の高い実験に取り組みます。目的を達成するための思考の組み立て方や、失敗のリカバリーの仕方まで、研究に必須であるノウハウを身につけます。

    コア科目(応用化学基礎)

    コア科目(応用化学基礎)

    1年次から2年次にかけて、無機化学、有機化学、物理化学、分析化学、化学工学の各分野の基礎をしっかりと学び、その後の専門科目の履修へとスムーズにつなげていくことができます。

    創成実習

    化学英語セミナーA・B

    3年次秋学期に配属された研究室の先生から、専門性の高い化学英語をゼミ形式で学びます。化学の研究を進める上で、英語の論文から情報を得ることは必須です。この授業で英語論文の読解力を身につけていきます。

    03PICK UP

    卒業研究を先取りした「応用化学創成実験」で、高度な応用力・思考力を鍛える

    応用化学創成実験
    応用化学創成実験

    1年次から2年次の学生実験は、指示された通りに実験を行い、予想された結果が予想通りに得られることを目標として、基本的な実験技術や知識を身につけていきます。3年次秋学期開講の「応用化学創成実験」では、配属された研究室で卒業研究に直結した専門性の高いテーマで実験を進めていきます。個別に指導を受けながら自分なりのテーマを見出して、試行実験を繰り返す創成実験に取り組みます。その中で、実験の技術的なことから研究への向き合い方や思考の組み立て方、失敗のリカバリーの仕方まで、研究を進める上で必須となるさまざまなノウハウを身につけていきます。最後に実験結果をまとめてレポートを作成し、ポスター発表を行って得られた成果について議論します。4年生進級後に開始する卒業研究では、基盤科学、先端材料、環境調和の3分野に分かれた各研究室で、この応用化学創成実験で取り組んだテーマをさらに深めたり発展させたりして応用力を高めます。

    応用化学実験 4年間のステップ

    1年次

    化学の魅力や面白さを感じる導入的な実験、用意されたテキストに沿って、器具やデータの測定・分析方法なども学びます。

    2年次

    さまざまな基礎実験を経験します。調査や問題解決といった目的に沿う実験を行い、得た結果について考察する意識を身につけます。

    3年次

    2年次の基礎実験を発展させた実験を行いつつ、秋学期からは自らテーマを決めて実験に取り組み、卒業研究へのイメージを膨らませます。

    4年次

    卒業研究では計画的に実験を重ね、結論を導き出します。豊富な実験経験を生かし学生の多くが的確に実験を行っています。

    研究に必要な英語の文献を翻訳

    研究に必要な英語の文献を翻訳し、実験ノウハウや論文作成法を修得します。

    機能性薄膜を作る研究

    デバイスの小型化・高集積化に不可欠な機能性薄膜を作る研究も行っています。

    高機能材料を開発する研究

    環境に優しい物質で高機能材料を開発する研究も行うことができます。

    研究室紹介

    山田 直臣研究室

    山田 直臣研究室

    ありふれた元素のみを使って、高機能な光電材料をつくる。

    電子機器の心臓部には化合物半導体というものが使われています。現在主流の化合物半導体は非常に優れた性能を示す一方で、地球上に限られた量しか存在しない「枯渇性」の元素を主成分として含んでいる問題があります。当研究室では、ありふれた元素を組み合わせて新しい電子材料を創ることに取り組んでいます。写真はその一例で、銅、亜鉛、よう素から構成される新しい「光る」半導体です。

    石川 英里研究室

    石川 英里研究室

    低エネルギー、低環境負荷で、効率良く働く酸化触媒の開発。

    ポリ酸は、多数のモリブデンやタングステンなどの金属原子が酸素原子と交互に結合したアニオンクラスターであり、反応溶液のpHや共存イオンの種類によって変幻自在に形を変え、性質も大きく変化します。私たちは反応中に自ら構造を変化させて、弱い酸化剤を使っても低温で有機酸化反応を促進させるポリ酸を発見しました。現在、このポリ酸を触媒として、再利用まで考慮した環境保全型の有機酸化反応系の開発を行っています。

    籔内 一博研究室

    籔内 一博研究室

    分子を集めて組み立てて、働くゲルをつくる。

    油の凝固剤や化粧品などに使用される分子(ゲル化剤)は、液体の中で直径数十~数百nmの繊維が網目状に絡み合った構造を作ることで液体を柔らかく固めます。当研究室では、網目状に集まる“仕掛け”を組み込んだ分子と、光や力で色や発光状態が変化する分子とを組み合わせることで、液体をただ固めるだけでなく、刺激や環境に応答して形や強さを変え、さまざまな機能を発揮するゲル材料の開発を進めています。

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