〈表紙の作家〉ソヨルマー・ダヴァーフー ―Flowers of Enlightment
[口絵]ソヨルマーの芸術世界◎ウランチメグ・ツルテム
[特集]民俗知としての風水
[巻頭言]―継続する風水研究―◎渡邊 欣雄

B5判 580頁
定価: 本体2000円+税
発行: 中部大学
発売:風媒社(2012年12月10日)
ISBN:4-8331-4102-4
特集 民俗知としての風水
<学際シンポジウム>
- 風水思想と東アジア:渡邊 欣雄・水口 拓寿・兼重 努・浦山 隆一・仲間 勇栄・山元 貴継・澁谷 鎮明・都築 晶子・小熊 誠・鈴木 一馨・宮内 貴久
<論考>
- 南方の風水師に奪われた島の秘宝
―中国最北端長山諸島における伝説と風水実践―:緒方 宏海 - 風水範疇の可変性について
─客家囲龍屋をめぐる景観人類学的考察―:河合 洋尚 - 沖縄の「抱護」林に関する研究動向:浦山 隆一
- 韓国風水の形局論的側面─「気」は「かたち」に表れる―:澁谷 鎮明
- 沖縄県における地籍図・土地台帳とその活用:山元 貴継
- 一九九〇年代の「風水ブーム」の社会背景を再考する:小林 宏至
Portfolio
- 〈1〉民俗知の世界へI
- インドの寺院案内バラモン(パンダ)の贈与マーケティング:澁谷 鎮明
- 森を追放された黄色い葉の精霊:二文字屋 脩
- 月を食らう魔族:
タイにおけるラーフ崇拝儀礼にみる自然現象とヒト:小川 絵美子 - ブータンの近代化と仏塔盗掘:脇田 道子
- ブータン雑記―見聴きした「ことば」の数々:黒田 清子
- 西シベリア・ハンティ
―マンシ自治管区における石油開発とトナカイ牧畜民:大石 侑香 - 米をくれなきゃ地獄行き!セネガルの子供の行事タージェボン:盛 恵子
- 戦争シミュレーション・ボード・ゲームを教えよう
―アフリカでチェスをする三つの秘訣:盛 弘仁 - コーヒーの葉を嗜む
―エチオピア南西部カファ地方・「コーヒー発祥の地」におけるチェーモの飲用:吉田 早悠里 - ジェネレーション・ギャップと「他者」:
アフリカの子ども研究にむけて:清水 貴夫 - 幻覚から物語へ
―カメルーン南部ファン人社会におけるンビリ儀礼から:神谷 良法
- 〈2〉民俗知の世界へII
- 文化の持続性と<楽しさ>―沖縄の模合を事例として:吉田 佳世
- 仲間―武道集団と大学における人間関係の比較:小林 貴幸
- 「長寿沖縄」社会での年老い方を考える:菅沼 文乃
- 他者と住まう:英国における共住の実践:成定 洋子
- 文明的な中国人観光客:田中 孝枝
- カツラで大けがをする女性たち:渡邉 麻理亜
- 「病縁」論に向けての断章:濱 雄亮
- 不思議な薬―伝説中の村の秘密:瀋 潔
- 〈3〉民俗知の世界へIII
- 光るものすべて金ならず―わが家の埋蔵金伝説:佐藤 喜久一郎
- 昔話と再生芸術:斎藤 みほ
- 親鸞聖人妻玉日姫伝承に関する一考察:松山 由布子
- なぜ残されるのか?:青木 啓将
- 「天命」を待つ―諏訪大社御柱祭・御柱抽籤:石川 俊介
- 「逆」への手がかり―三木亘と宮本常一:池田 昭光
- 「包装」について考える―現代社会の/工業製品の物質文化研究:中林 那由多
- 室町人の心象―酒と音楽と:猪瀬 千尋
- 日本旅行にはカレー粉を持参すべし
―食事情から考える明治~大正期の外国人による日本旅行:長坂 契那 - 「憎い」と「可哀そう」と「美味しそう」のなかで:矢倉 広菜
- 〈4〉人間と環境・世界
- 「現代思潮社」という閃光―記憶を辿る旅(1):陶山 幾朗
- 納骨堂のデザイン変容と他界観:内藤 理恵子
- ヴェトナム戦争とテレビ・ドキュメンタリー:岩間 優希
- 「ジャスミン革命」とチェニジア史:桃井 治郎
- ヒマラヤ、風の分岐点~ネパール、カリ・ガンダキ:ハナ ヌスビト
- 〈5〉人間精神への眼差し
- 医療分野でスピリチュアリティの問題を論じることに意味があるのか?―医学概論からの考察:杉岡 良彦
- 環境問題とスピリチュアリティ―3・11から何を学ぶのか:濁川 孝志
- NDE(臨死体験)研究―科学か偽科学か?:カール・ベッカー
- 現代のスピリチュアリティ探究:大門 正幸
- 「五大」思想の死生観:岡本 聡
レクチャー
- 震災と東北:赤坂 憲雄
論文
- 星と動物(3)
獣帯(黄道12宮)の天秤・蠍・射手:堀内 勝
インターフェイス
- 元祖ツイッター、渡邊欣雄さんのつぶやきとあしあと:梅屋 潔
- ゴドフリー・リーンハート、イギリス社会人類学者:長島 信弘
- 過去をないがしろにしない
―ゴドフリー・リーンハートの社会人類学覚え書き:出口 顯
フォトアルバム
- 1977.Silver Jubilee:大野 弘人
資料
- 終戦前後の俳壇現勢 復興・新生志向の鳥瞰表
―渡米した国民文学「俳句」の考現学―(其の二):奥泉 栄三郎
名古屋を読む
- 地名に刻まれた文化の記憶・災害の記憶:中根 洋治
自著を語る
- 「他人を見下す若者たち」出版の顛末:速水 敏彦
新刊旧刊
- 『沖縄シャーマニズムの近代』:平井 芽阿里
- 『戦時下の経済学者』:影浦 順子