ARENA 2020 第23号

お知らせ

    〈表紙の作家〉ダイワ・キビリディーテ
    [口絵]私の舞台 20世紀のリトアニアと日本の歴史への祈り◎ビルーテ・マール
    ヴィリニュス追憶 迷宮都市の天使によせて ◎小島亮
    [特集]歴史の検証・復初の精神
    [巻頭言]アリーナ終刊にあたって◎小島亮

    ARENA2020第23号

    B5判 795頁
    定価: 本体2000円+税
    発行: 中部大学
    発売:風媒社(2020年11月19日)
    ISBN:4-8331-4150-7

    記憶の歴史学

    • 宇宙観・自然観・人生観と大学の未来…科学者・飯吉厚夫の歩み 第4回:(聞き手)岩間 優希
    • 沖縄の民衆と差別 西里喜行氏に聞く(2):今西 一・大濵 郁子・石川 亮太(編)
    • 二人が歩んだ道 沖縄戦体験者二人の聞き取り調査記録:水野 陽
    • 数学史家・自然哲学者としてスピノザ的生を生きぬく 佐々木力 学問への道程3:佐々木 力

    特集 歴史の検証・復初の精神

    • 人文知の再起動 地域学・国際学・地球環境学の未来可能性:立本 成文
    • 南蛮屏風と芥川龍之介 原三溪、京都帝国大学文学部陳列館、新村出『南蠻記』をめぐって:荒屋鋪 透
    • 『アリランの歌』を再読するために 「圏域」的視点から:黄 東淵
    • 「五〇年分裂」小論 戦後日本共産党史のために:河西 英通
    • 白鳥事件と中国 川口孝夫の「遺書」:今西 一
    • 学術剽窃と司法裁判 原朗『創作か盗作か』をめぐって:堀 和生
    • 日本国憲法と女性の政治参加 候補者均等法についての自由論からの一考察:梅川 佳子
    • 近代世界システムとカリブ海賊:桃井 治郎
    • ロシア社会とヴィソツキー現象 没後四〇年・詩人はなぜ愛され続けるか:高山 智
    • 『美しき水車小屋の娘』とは誰か? サイコロジカル・ホラーとして聴く:伊東 信宏
    • 東ドイツにおけるシューベルト没後一二五年祭(一九五三):山口 真季子
    • リサイクルされるヴァージニア・ウルフ 山口はるみと一九九〇年代PARCOのコピー:伊藤 裕子
    • フリードリヒ二世の建築 十字軍とフリードリヒ二世の城塞建築(二):稲川 直樹
    • 教皇フランシスコ試論 第二ヴァティカン公会議の生成論的受容:村上 信一郎

    〈小特集〉ポストコロニアルを超えて

    • 特集に寄せて:李 康民
    • 鼎談〈つながり〉を想起し紡ぐこと 二〇一九年、夏のソウル:平野 克弥・権桃楹・小田 龍哉
    • 神がかり・通俗道徳・資本主義の精神:磯前 順一
    • 近代の蹉跌ともう一つの啓蒙という物語:平野 克弥
    • 日本近世の「怪異」と資本主義精神:木場 貴俊
    • 慈雲と雲照の十善戒 規範と主体とをめぐる考察:小田 龍哉

    Portfolio

    [1]研究序説・研究余滴

    • 漫画の国際性:坂元 ひろ子
    • 映画『祇園祭』の“史料”を求めて:京樂 真帆子
    • くりかえされる投票問題の「発見」:西本 和見
    • 原発の門あるいは母への、ゲルニカ:嶋守 さやか
    • バリ島の長老集団の役割と構成について:嘉原 優子
    • 大阪にもあった外国人居留地:玉置 栄二
    • 記憶と記録 プラトン『パイドロス』における「書かれた言葉」への批判から:三浦 太一
    • 笑顔の進化と発達を探る:川上 文人
    • イエズス会宣教師の作成した漢字字書『落葉集』について:千葉 軒士

    [2]人生回顧・人生往還

    • 映画製作とコロナ自粛の日々:内藤 誠
    • 私の外遊経験:中島 泉
    • 「夜の街」のメモワール:竹下 正哲
    • 日本の速記と私の来た道:小島 かずえ
    • 中部大学に育てられて:峯 陽一
    • ジョージ・O・トッテン教授の思い出:吉田 昌夫
    • 中部大学で過ごした日々─日記で甦る俤三体─:鷲見 洋一

    最終講義

    • スピノザと安藤昌益の自然哲学 彼らの生きざまに惹かれながら最終講義に代えて:佐々木 力

    インターフェイス

    • 能・狂言色彩考:林 和利
    • 嗜虐と被虐の交錯世界 ダリオ・アルジェント作品に関する覚書:小松 史生子
    • 第一次世界大戦の発生原因について:三島 哲哉
    • 宣長と牡丹 「漢心」批判への一視点:岡本 聡
    • オランダの教育制度原理への羨望とその淵源:澤田 裕

    名古屋を読む

    • 吉岡弘昭 永遠の「ふるえる少年」:中山 真一

    〈小特集〉PALACSINTA特別篇

    • 波間に揺れる 戦火のヴェトナムを米軍と航海したLST船員たちについてのメモ:伊藤 めぐみ
    • ジャパニーズ・ウイスキー 和酒となった洋酒:メリー・ホワイト/有泉 芙美代 訳
    • 北中米おける近年の人の移動傾向に見られる変化について:筒井 博司
    • プラナカンビーズ刺繍体験記 ニョニャの伝統と思いを紡いで:栃井 裕美
    • 令和時代の合格祈願 学問の神様と学校の神様:平井 芽阿里
    • 名古屋日本語学校物語 新米教師の思うことを心のままに:髙島 美由紀
    • ラオスのPANA通信社とTcheng-Tse Choen:岩間 優希
    • 急性白血病に挑む 化学療法から造血幹細胞移植まで:勝又 雄
    • 午前八時、モスクワ広場でコーヒーを:小島 亮

    自著を語る

    • 『「神国」の残影―海外神社跡地写真記録』:中島 三千男
    • 『国語重複語の語構成論的研究』『論集 古代語の研究』:蜂矢 真郷
    • 『ゲートウェイの地理学』:林 上

    書評論文

    • 『石母田正と戦後マルクス主義史学』をひもとく:小倉 慈司
    • 世俗主義批判としての翻訳不能論 タラル・アサド『世俗の翻訳』を読む:プラダン・ゴウランガ・チャラン
    • グローバルヒストリーと史的唯物論のあらたな射程:平野 克弥
    • 『希望の歴史学―藤間生大著作論集』:平野 克弥