中部高等学術研究所とは
中部高等学術研究所は、1996年に大学直属の研究所として、また私立大学では日本初の大学共同利用研究所として設置されました。それ以来、「学問の再構築」を目的とした文系・理系の枠にとらわれない共同研究拠点として活動を行い、学内のみならず国内外の多くの学外研究者が研究活動に関与してきました。
そのために、本研究所は国際ESD・SDGsセンターと国際GISセンターを設置。ESD(持続可能な発展のための教育)事業と、GIS(地理情報システム)を利用した学際的な探求を積極的に推進しています。さらに、2018年4月、持続発展・スマートシティ国際研究センターを設置しました。
所長挨拶
中部高等学術研究所 所長 福井 弘道

中部高等学術研究所(中高研)は、1996年の設立以来、「学問の再構築」を目標に「文理融合・知の統合」を旗印とし、学内外の多様な研究者が参加した特色ある共同研究拠点として活動しています。現在は、有機的に連携する「国際ESD・SDGsセンター」と「国際GISセンター」、「持続発展・スマートシティ国際研究センター」の三つの付置センターを有します。国際GISセンターは2026年3月まで「問題複合体を対象とするデジタルアース共同利用・共同研究拠点」として、文部科学大臣から継続認定されています。
地球温暖化やエネルギー問題、複合広域災害など、人類社会の発展に伴い生起したリスク事象は、複数の学術分野を横断する問題複合体です。その解題にあたっては、現在の科学が抱える不確実性や不完全さを十分認識した上で問題の全体像を描くと共に、どのような社会を望むかといった価値観や倫理観も求められます。中高研が目指す知の統合は、科学的な專門知のみならず、市民による集合知も含まなければならないでしょう。社会の構成員が具体的な実証データをもとに、持続可能な社会の構築のために取り組むことができるプラットフォームの実現を具体的に考えていきたいと思います。
学内外、国内外との一層の共同研究を推進するため、皆様のご支援、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
研究所附置センター
国際ESD・SDGsセンター
ESD(持続可能な発展のための教育)事業の企画・立案、支援、国内外のESD事業の調査・研究に関することなど推進しています。
国際GISセンター
GIS(地理情報システム)を積極的に利用し、地域で発生している現象をモニタリング、生データを共有し、処理・分析・公開し、「新しい実学」の創造を探究しています。
メンバー
研究者 | 所属 | 研究課題 |
---|---|---|
福井 弘道 | 中部高等学術研究所/国際GISセンター/大学院工学研究科創造エネルギー理工学専攻/環境保全教育研究センター | Digital Earthの応用研究、持続可能性科学 |
玉田 敦子 | 人文学部/中部高等学術研究所/大学院国際人間学研究科 歴史学・地理学専攻/人間力創成教育院 教養課題教育プログラム(人文・社会リテラシー) | 18世紀フランス文学・思想、近代ヨーロッパにおける教養教育 |
古澤 礼太 | 国際ESD・SDGsセンター/中部高等学術研究所/大学院国際人間学研究科国際関係学専攻 | ガーナ共和国における親族研究、ESD(持続可能な発展のための教育)、贈与論 |
山羽 基 | 工学部 建築学科/中部高等学術研究所 国際ESD・SDGsセンター/中部高等学術研究所/大学院工学研究科 建設工学専攻/人間力創成教育院 特別課題教育プログラム | 潜熱蓄熱システムによる省エネルギー、建築におけるネットワークシステム |
渡部 展也 | 中部高等学術研究所 国際GISセンター/人文学部 歴史地理学科/人間力創成教育院 特別課題教育プログラム/大学院国際人間学研究科 歴史学・地理学専攻/中部高等学術研究所 | 考古学、文化財分野における地理情報科学の応用 |
竹島 喜芳 | 中部高等学術研究所 国際GISセンター/ 大学院工学研究科 創造エネルギー理工学専攻/人間力創成教育院 特別課題教育プログラム | GIS and Remote Sensing applications for sustainable forest management、持続的森林資源管理のための森林情報の収集と公開 |
杉田 暁 | 中部高等学術研究所 国際GISセンター/大学院工学研究科 創造エネルギー理工学専攻 | プラズマ科学, プラズマ応用科学, 核融合学 キーワード(構造形成、輸送、非線形シミュレーション、プラズマ乱流、核融合、プラズマ物理学) |
本多 潔 | 理工学部 宇宙航空学科/工学部 宇宙航空理工学科/中部高等学術研究所 国際GISセンター/大学院工学研究科 宇宙航空理工学専攻 | IT農業、農業解析API プラットフォーム、Field Sensor Network、Tsunami Simulation、作物生長シミュレーション |
岡本 肇 | 工学部 都市建設工学科/中部高等学術研究所 国際ESD・SDGsセンター/大学院工学研究科 建設工学専攻 | 建築計画、都市計画 キーワード(陶磁器産業関連施設、パークマネジメント、公園、まちなか再生、住環境、協働、都市環境、住民参加、市民参加、まちづくり、都市計画) |
井筒 潤 | 理工学部 数理・物理サイエンス学科/大学院工学研究科 創造エネルギー理工学専攻/ 中部高等学術研究所 国際GISセンター/ 理工系教育圏共通 理工系基礎教育室/ 人間力創成教育院 初年次教育プログラム | 災害予測、自然災害 |
安本 晋也 | 人文学部 歴史地理学科/中部高等学術研究所 国際GISセンター/大学院国際人間学研究科 歴史学・地理学専攻 | 地理空間情報技術を用いた環境正義の計量的研究、バングラデシュと日本を対象にしたHealth GIS研究、深層学習とGISを併用した環境学研究 |
影浦 順子 | 経営情報学部 経営総合学科/中部高等学術研究所 国際ESD・SDGsセンター/人間力創成教育院 教養課題教育プログラム(人文・社会リテラシー)/大学院経営情報学研究科 経営情報学専攻 | 日本経済史、経済思想史、高橋亀吉の経済思想研究 |
客員教授・フェロー
称号 | 氏名 | 所属 |
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客員教授 | 松本 省吾 | 名古屋大学名誉教授 |
客員教授 | 松田 一希 | 京都大学野生動物研究センター 教授 |
フェロー | 石田 芳弘 | コミュニティ政策学会理事、元犬山市市長、元衆議院議員 |
フェロー | 宗宮 弘明 | 元中部大学学園顧問 |
フェロー | 高須 幸雄 | 国連事務局、日本ユニセフ協会 |
フェロー | 嘉田 由紀子 | 参議院議員/元滋賀県知事 |
フェロー | 岩本 渉 | 国立文化財機構アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長 |