PDCA サイクルをイメージした授業

お知らせ

    応用生物学部食品栄養科学科
    教授 和田 俊夫

    講義(食品科学概論、食料資源論)は、製品の品質管理や業務改善に汎用される「PDCAサイクル」をイメージし、

      Plan:計画(講義予定)、

      Do:実行(講義)、

      Check:評価(受講者の感想)、

      Act:改善(講義への反映)

    を念頭に、次の手順(P → D → C → A)を心掛けている。

    P:

    初回講義に達成してほしい「全体目標」と以降の予定を示し、各回の講義ははじめに当日の概要項目をあらかじめ提示する。

    D:

    講義開始後15分間を前週の「ミニレポート(~15行)」作成と、当日配布した講義関連新聞記事コピーの黙読に使いスタートする。 次いで、入室時に配布済の穴埋め形式プリントに対応させたパワーポイントによる一般的な方法での講義を行う。 ただし、多人数の受講者を対象として90分間集中させることは至難の業であり、中間に気分転換も含め、講義関連の直近ニュース系映像(食品分野)を約10分間流す。 映像は昨年4月より毎朝の番組表チェックと録画予約を続け、これまでにDVD100枚(約300タイトル)の蓄積となった。 一方、2年前より、一般紙(朝日新聞)と専門紙(日本農業新聞)より講義関連記事のスクラップを始めた。 録画DVD とこれらスクラップ記事から講義に関連するものを検索し、先の講義の「隠し味」として活用している。

    C:

    毎回、講義終了後、感想とミニレポートの提出を義務化し、「講義反省(私)」と「理解度確認(学生)」をしている。 これまでの感想からDVDと新聞のスクラップは講義理解に役立っているようである。

    A:

    感想で、理解度が不十分とのことが多い場合、翌週に再度の解説をしている。

    最終講義では「全体目標」への達成度と「授業評価」を記述してもらい、翌年のPDCA に活用している。

    食への関心が高まる中、DVD、新聞などのホットな情報を「加味」して、PDCA を回し続け、氾濫する情報に惑わされない「食」の知識修得を 「全体目標」として講義を続けたいと思う。

    ANTENNA No.87 (2008年8月)掲載

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