学生の個性に合わせた授業

お知らせ

    生命健康科学部
    講師 松村 亜矢子

    私の主な担当科目は、「健康科学」と「社会人基礎知識」である。どちらもベースとしているのは、「自主性」「楽しむ」ということ。

    人は、「楽しい」という感情が起きることで、もっとやりたいという継続性の行動を伴うようになる。その感情は興味を持てる内容を提示しなければ表れることはないが、全受講生の個性に合わせて提示することには当然、限界がある。そこで私が授業において軸としているのは、学生の年代に合わせた事例を提示することを心掛け、誰にでも理解できる言葉遣いで説明し、それは専門用語ではこういうものだといった感じに提示していく。

    また、アスリートであった自身の体験を交えながら、それを一般化した形で提示すると、学生はその内容を実践してみることで、トップアスリートが実践する内容をできたという興味が湧く。もちろん提示する内容は誰にでもすぐにできる形であり、行動に移しやすいものを選んで提示する。こういった形ですぐに取り組めそうだと実感させること、また、無理なく自分の生活の中に取り入れられる内容をいくつも提示することで行動力へと変化させることを狙いとしている。自身の経験を最大限に活かすため、それをどう一般化することが学生にとってプラスの要素となるのかを常に考え作成、更新することが私の日々の課題である。

    しかし、一般的な構想に合わない学生もいる。その場合、授業内において必ず個々に声をかけ、対応する。そうすることで学生の考え方や反応の仕方を感じながら内容を変化させることができ、自身のスキルアップにもつながっている。また、学生を楽しませることの中にも身につけてほしいスキルを盛り込むことで、楽しんでいる間に勝手にスキルが身についていたという状況を作り出せることを目指している。しかし、そこには考える力や行動力を伴わなければ意味がないため、その必要性を説明し実践させる。

    毎年違った個性の学生に合わせて授業作りをすることが、私の楽しみの1つでもあり、継続の材料となっている。

    ANTENNA No.141 (2018年7月)掲載

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